検査装置の検出率や検出精度は対象となる卵に依存します。異常卵検査装置を正しくお使いいただくために、まず原理からご紹介します。
異常卵検査装置はどうやって卵の中を見通しているんだろう。
僕たちの体の中を覗かれていると思うとちょっと恥ずかしいな。
異常卵検査装置は卵に強い光を照射し、卵の内部を拡散・透過した光の強さを波長毎に分析して卵内の異常の有無を判定します。
白い光なのにどうして色に分けることができるのですか?
私たちが目で認識できるのは、光の中のごく一部の範囲です。見える光を可視光といい、いろいろな色の光が集まると白く見えます。
なるほど。雨上がりに虹が見えるのは、太陽の光を成分ごとに分解しているからなんですね。
だから異常卵検査装置でも白い光を当てているのに色に分けることができるんですね。
赤いガラスに白色光を照射すると、赤い光だけが出てきます。これは光がガラスを透過する間に赤以外の光が吸収され、残った赤い光だけが人間の目に届くためです。
血液に含まれるヘモグロビンは540nm付近および575nm付近の光を吸収する特性が知られています。この性質を利用し、卵の透過光に血液による吸収があるか否かを判定します。
分かった! 異常卵検査装置では血液そのものではなくて、色素を見ているからなんですね。
光を当てて色素を検出していたなんて驚きました。
見ているのが色素なんだったら恥ずかしがる必要はないみたいね。