卵白に混入した木屑のような小片は「肉斑」、「ミートスポット」などと呼ばれます。小片の大きさは、非常に微細なものから3mmを超えるものまであり、その数は1個の場合もあれば多数におよぶこともあります。
卵を割っていたら、中から木屑のようなものが見つかりました。
ちょっと見せてください。
これは肉斑、あるいは ミートスポットと呼ばれるものです。
褐色卵では時々見かけますので、これはそんなに珍しくありませんよね。
肉斑の発生原因としては、卵殻色素である プロトポルフィリンの沈着、組織片、卵黄膜の一部が集まったもの、等の理由が考えられます。ごく普通の鶏からでも肉斑の混入した卵が得られるのですよ。
プロトポルフィリンが原因のひとつということは、もしかして 褐色卵では白色卵よりも肉斑発生率が高いのですか?
なかなか鋭いですね。下表の結果を見ると、卵殻色が濃いほど肉斑が多く出現することが分かりますね。
また肉斑は、卵殻色に応じた着色を示すことが多いことも特徴のひとつですよ。
肉斑は食べても差し支えのないものだけれど、色合いを重視するスポンジケーキやだし巻き卵にたくさん混入していると、見た目が気になる人がいるかも知れませんね。
そういう場合は肉斑を取り除いたり、用途によって褐色卵と白色卵を使い分けたりしてみてはいかがでしょうか。
参考:
『けんぞう先生の卵事例ハンドブック』
P.70~71